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西澤廣義飛曹長ベスト本・第3位!!2008年01月27日 13時47分41秒

靖国神社遊就館零戦52型
今日は、わたしが独断と偏見で選んだ、西澤飛曹長に関して書かれた書籍のベスト3を挙げてみたいと思います!

ご存じない方のために軽く紹介しておきますが、西澤廣義飛曹長という人は戦闘機乗りで、本によっては日本海軍の最多撃墜記録保持者として名前を挙げられている人です(記録のない期間があるらしく、実数は不明)。

すんごく長くなると思うので、とりあえず今日は「第3位」!!

吉田一『サムライ零戦記者』光人社NF文庫

吉田一さんという報道班員の人が、自分の接したラバウルの搭乗員たちのことを書いた手記です。

西澤さん(この当時一飛曹・上飛曹)だけではなく、坂井三郎一飛曹や笹井醇一中尉の横顔もうかがえてとてもおもしろい本です。

西澤さんの有名な舞扇のエピソードや、草鹿長官を指揮所で待たせた、というエピソードは、吉田さんがこの本に書いている話です。

吉田さんは・・・・西澤さんのことが好きだったんですね、きっと。
西澤さんは性格にアクがあったのか、あまり同僚から「あいつはいいヤツだった」「人格者だった」と言われていません。
異常な負けず嫌いで、将棋(碁だったかな?)の待った待たないで相手と取っ組み合いの喧嘩をしたとか、先輩に向かって、自分の爪の垢でも飲め、みたいなことを言ったとか。戦闘機乗りとしてどうかはわかりませんが、友人として付き合うにはちょっと付き合いづらいところのあった人なのかも知れません。

でも、吉田さんだけは違います。
西澤さんを見つめるその目は、まるで肉親の弟にでも向けているかのように愛情いっぱいです。

西澤さんも吉田さんには心を許していたのか、なぜか吉田さんの前では言動がお茶目です。そして、「本音かな?」と思われるようなことも、吉田さんにはぽろぽろとこぼしています。
吉田さんの目を通してみた西澤さんは、人間西澤廣義という感じがして、もしかしたら、そこらへんにいるお兄ちゃんかも、とすら思えてきます。

「ねえー吉田さん、わたしは敵を落とすまでは”この野郎”と殴りかかっていくんですが、火を噴いたとたんに、かわいそうになるんですよ」
しょんぼりしながら吉田さんにそう言ったという西澤さん。
同じ戦闘機隊の仲間には決して見せなかった一面なんだろうなあ・・・・。

というわけで、西澤さんの知られざる一面を愛情あふれる視線で描いている『サムライ零戦記者』を3位に選びました!

2位と1位はまたのちほど・・・・。