吉野泰貴『筑波海軍航空隊戦闘機隊 蒼空へゆき去りし群像』大日本絵画 ― 2025年02月06日 21時27分10秒
※前投稿にちょこっと書いた件とは別件です。
吉野さんの新著です!
『筑波海軍航空隊戦闘機隊 蒼空へゆき去りし群像』
表紙。
裏表紙。
わたしなんかは「筑波海軍航空隊」というと、すぐに思い浮かぶのは初練や中練の練習航空隊としての筑波空です。
が、20年になろうかというころから日本上空に現れるようになった米軍機との交戦の機会も。
そして、沖縄戦がはじまると特攻隊も編成され・・・・。
今日届いて中をひととおり見ただけで、まだ本文一字一句までは読んでいません。
図表や写真はけっこう見入ってしまいましたが💦
著者さんの了解をいただいたので、本の内容もちょこっと紹介します。
目次はこんな感じです。
「はじめに」でも触れられていますが、今回は筑波隊の特攻作戦に関してはあまりページを割かれていないようです。
右に塗装図のページが写っていますが、3式初練から93中練、零式練戦、零戦はもちろん、紫電、さらには他隊に転出した元筑波空教官教員たちの搭乗機まで豊富な塗装図が掲載されています。
とにかく図表(地図、編制表、飛行機図面などなど)が豊富、写真も豊富でたいへん見やすいし、わかりやすいです。
これ!↓

零戦の各型式の違いが図で示してあって、わたしでも今後はこれを見ながら自分で判断できそう。
これはいいです。

搭乗員の個人写真や集合写真、隊での一コマ、みたいな写真まで、写真だけでも見ごたえがあります。
あとがきに書いてあったのですが、吉野さん、前著(『輸送潜水艦 伊号第361型列伝』大日本絵画)から5年ぶりだそうです。
自分では全然そんな感じがしていなかったです。
コロナ禍の間の時間の感覚って、なんかおかしくなっているんですよね。わたしだけじゃないかもしれませんが。
いやー、なんか吉野さんの著書が読めるってうれしいです。
海軍搭乗員救命胴衣の股間紐の結び方に関する一連の考察 ― 2025年01月17日 11時19分09秒
ここ数日、股間紐の投稿にアクセスが複数回あったようです。
どこかで話題にされていますか?(^_^;)
その機会にわたしも投稿を見直してみました。
2021年にいままでの股間紐考察をまとめたものをアップしています。
初めて西澤さんの結び方に関して書いたのが2014年ですから、もう11年前です。
自分で言うのもなんですが、わたしがブログに書いた”考察”シリーズの中では珠玉の投稿と呼んでいいのではないでしょうか。
いまも気にして(?)、当該部分を見ることがあるのですが、最近は新たな2点結びの画像を見た記憶がありません。
そもそも救命胴衣を装着している状態で撮っている写真が少ないですし、練習生はまず2点結びしませんし。するとしたらベテランの教員(あるいは教員経験者)の人が多いのかな?
蒼龍艦攻隊偵察配置搭乗員集合写真(甲3期・鹿熊粂吉さんご遺族所有・Оさんご提供)は救命胴衣を着けている人が多い集合写真ですが、紐部分が見えている人たちはみんな1点結びのように見えます。後列の人たちがどうなっているか、見てみたいですけどねー。

藤波貫二さん(前列左から4人目)は偵練27期の大ベテランですが、多摩時代の救命胴衣写真でも1点結びですし、胴の紐の結び目の始末もきっちりされています。蒼龍時代も紐の始末ばっちりです。こういうところに性格が出るんだろうなと思うと興味深いです。
乙8の甲斐巧さんの救命胴衣股間紐の状態も見えましたが1点結びでした。富高時代。
ところで。
救命胴衣股間紐の話ではないんですが、最近、ちょっと股間にギョッとする機会がありました。
某練習航空隊の修業記念集合写真を見ていたら、最前列の幹部イス列にいる人(たぶん少佐)の軍服のズボンの股間が開ているように見えたんです。
ただ、わたしは軍服のズボンの開閉の仕組みを知りませんので、本当に開いているのか、開いているように見えるだけなのか、判断がつきません。
いや、べつにそれを追求せんでも・・・・
とも思うのですが、気になりだすとほっておけないタチで。
ファスナーなのかボタンなのか。
そこで他の写真も、最前列のイス列に座っている幹部の人たちのその部分を確かめようとしたのですが、ほとんどの人がその部分に手を置いていて見えないんですよね(^_^;)
万が一のときのためのリスクヘッジですかね。海軍士官、さすがです。
少数、手を置いていない人もいるんですが、「開いているように見える人」と同じ状態になっている人は一人もいません。
まあ、別に追求しなくていい事案なんですけどね、ええ。
それにしても海軍は、写ってはいけないものが写っていたらきっちり修正をかけているんですが、この場合はかけないんだな、と。
おそらくご本人、撮影のあとでトイレに行ったり着替えたりしたときに開いていたら気づくと思うんですよね。
カメラマンに「加工しておいて!」と頼まなかったんだな。
潔い、男らしい人だ。たぶん少佐です。
15空の97式1号艦上攻撃機⑤ ― 2025年01月10日 15時50分32秒
乙2浅川三雄さんのアルバムから。
今日は機番号不明機を。

ネガから。
あ、右に写っている機体は10-352号機ですね。
10-352号機はここに集めています。

アルバムから。
注記は「九七式艦上攻撃機」
禁断の排球大会!!


機番号不明の機体がコートのすぐ脇に置かれています。
風防部分にカバーがかかっています。
わたしの車の近くでバレーされたら、
「ゴルアアアアア!!! (゜д゜メ)」
ですけどね。


アルバムには「九江飛行場ニ於テ 戦線余暇ノ排球」って書いてあります。
浅川さんも注意せずに写真を撮っているようなので、別に禁断でも何でもない余暇の排球なんでしょうか。
壊したら自分で修理できる整備員のチームなのかもしれません(知らんけど)。

これは飛行中の操縦席からでしょうか。
左主翼端にピトー管が写っています。
97艦攻の操縦席からの眺めはこんな感じなんでしょうかね。わたしは初めて見たかもです。

尾翼が写っていないので機番号不明です。
ほぼ真横から撮っているので、カウリングの形がよくわかる写真ではないでしょうか。

「六〇瓩爆弾ヲ持チタル船津氏」
船津忠信3空曹(偵31)
船津さんも加賀時代から浅川さんと一緒です。
この写真では飛行手袋に「15・5 船津三空曹」の記名があります。15空5分隊ですね。

「戦地ニテ 冠谷氏」
右手に拳銃、左手に日本刀、そして爆弾の上に座っています、冠谷氏。

「爆弾搭載后出発ヲ待ツ九七艦攻」
操縦席に整備員がいますね。試運転中でしょうか。プロペラもまわっています。
これで浅川さんの15空97艦攻は全部です。
15空の97式1号艦上攻撃機④ ― 2025年01月09日 16時53分33秒
乙2期浅川三雄さんの写真です。
15空の97艦攻。

ネガから。
写真のメインは中央のA.T.輸送機です。
着陸寸前でしょうか。
この写真の左端に10-356号機の尾翼が。

こちらはアルバムの同じ写真。
10-357号機

ネガから。

アルバムから。
注記は「爆弾搭載シ出発ヲ待ツ九七艦攻」
これ、電信席の風防が開いていますね。
10-358号機

ネガから。

アルバムから。
「九江飛行場ニ於テ 堀口」
堀口虎男さん(操40)は浅川さんが教員をされていたときの教え子ですね。
勝手な想像ですが、自分がかかわったクラスの教え子はかわいいでしょうね。
(かかわっていなくても後輩はかわいいと思いますが)
15空の97式1号艦上攻撃機③ ― 2025年01月08日 20時14分19秒
浅川さんのアルバムにあった15空の97式1号艦攻の写真の紹介です。
10-354号機

ネガから。

アルバムより。
「九江飛行場ニ於テ 我ガ三番機操縦員大林氏」
この写真は機体の下に爆弾が置いてあるのが見えます。
これから爆弾を吊るして出撃でしょうかね。

ネガから。
ネガ袋には「九江飛行場ニ於テ爆弾ヲ翼下ニ置ケル九七艦攻」

アルバムから。「九江飛行場ニテ 九七艦攻」
3機並んでいるうちの真ん中だけ尾翼が見えていてこれが10-354号機です。

「爆弾を翼下に置ける」・・・・はこんな感じで。
一番手前の機体がわかりやすいですかね。
爆弾は60キロ爆弾のようです。
10-354号機

ネガから。
ネガ袋には「大村帰還后」。

アルバムから。
「戦地ヨリ帰還シテ」
15空は基本的に基地で運用していたんだと思いますが、艦上機なので主翼が「入」の形に折りたためるようになっています。浅川さんのアルバムの97艦攻写真は飛行場のものが主で、主翼が畳まれているのは格納庫内のこの写真だけでした。
昔、97艦攻のプラモデルを作ったことがあるんですが、この主翼折りたたんだバージョンも作ってみたいなーって思っていました。が、思っているうちに老眼で無理になってしまいましたorz 入手もできなかったですしね。
手前に座っている海軍さんの中には、士官帽の人や、善行章2線つけた1等兵曹らしき人が写っていますが、○○さん、と氏名がわかる人はいません。搭乗員かどうかもわかりません。飛行靴らしきものを履いている人もいるので、その人はもしかしたら搭乗員かもです。