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春海、読書感想文を書く2018年08月18日 09時35分24秒

昨日は涼しかったですね。
久しぶりにエアコンなしで、窓を開けて眠れました。



春海はお盆も休みなしで部活に行っていました。

もちろん、夏休みの宿題なんか終わっているわけがない。




春海の顧問、体育の先生だと思うのですが、どうも、「水泳部員」が部活以外の面でちゃんとできていないのが病的にいやな性質みたいで。
予科練の班長が、自分の班員が分隊士やよその班長に叱られたら烈火のごとく怒っちゃうアレと通じるものがあるのかもしれません(^^;)

部活をやっていたために部員が宿題の不提出なんかやらかそうものなら顧問としては「水泳部の恥」ぐらいの気持ちがあるのかもしれません。


正式な提出日はひと月も先なのに、19日に夏休みの宿題を全部仕上げて持って来い、という指令が出たそうです。わりと急に(笑)

顧問が部員全員の宿題を全部チェックするそうですよ。



で、今日(18日)は、宿題を仕上げるためにオフをくれたそうですヽ(^。^)ノ



昨日の夜、突然春海が、

「ママ、『永遠の0』貸して」

と言って来ました。

「えー、どっかそこらへんにある」  →何年も手にしていない

「どこ?」

「そこらへんにない?」  →手が離せなかった

「ないと困んねんけど」

「何するん?」  →まさか読むとは思わない

「読書感想文書く。明日までに書かないかんから。読んだことあるやつ、あれしかないから。ちょっと読んだら思い出すと思う」

なんか切羽詰まっていそうだったので探してやったらすぐに見つかりました。机の横に置いていました。



著者のサイン入りですよ。
これはレアです。
何がレアって、鉛筆書きのサイン(笑) 




春海は、我が家でこれを一番愛読しています。
こんなに分厚いのに、いままで2回読んでいます。
一度目は小学校のときの朝の読書の時間に。持って行って読んでいました。
二度目は中学のとき。何のために読んでいたのか覚えていないけど、読んでいました。

読みながら、わからないことがあるといろいろ聞きに来ていました。
「予科練って何?」って聞かれて説明してやったら、「あー、自動車教習所みたいなものか(納得)」と言われたのがいまとなっては懐かしい。
わたしの説明の仕方が悪かったんやね(;´Д`)




昨夜に戻ります。

小説『永遠の0』を読むのかと思いきや、映画『永遠の0』で感想文を書こうとする春海(爆)

夜の11時ごろから映画を見始めました。

つい一緒に見てしまう母。
しかし、母は室生寺疲れで途中で退場(;´Д`)





さっき、リビングに行ったら、昨夜と同じ格好でテーブルの上に読書感想文セットを広げて一生懸命読んでいました。

「お風呂入ってないん? 徹夜したん?」

って聞いたら、風呂には入っていないけど、徹夜はしていないそう。そこらへんでゴロゴロ寝たみたいです。

切羽詰まり過ぎやろ(笑)




しかし、どんな感想文ができるんやろうな?
あの子は小説も2回読んでいるし(今回読んでいたら3回)、映画館でも見ているし、テレビでやった映画も見ているし、テレビ版(向井理主演)も見ているし。
ロケ地の筑波の庁舎にも行っているんですよ。
岡田くんみたいにしゃがみこんでみたりしていたけど・・・・。
何か感じているんかな?(^^;)
春海がこの話で一番印象に残っているのは、宮部さんが筑波教官時代に教え子を「不可」にしまくっていたシーン――みたいです。





これは小説ですが、現実にも不思議なご縁はあります。
故人のことを思い続ける人たちがいる限り、まだまだ終わらない話だと思います。
春海なんて、そういう「本当の話」に触れる機会のある場所にいると思うんですけどね(^^;)
読書感想文のため――でなく。
ま、それは強制はしません。

乙11期 土屋俊雄さん2018年08月18日 22時29分03秒

先日、乙11期の土屋俊雄さんのご遺族の方からメールをいただきました。

ネットで名前を検索したらこのブログが出てきて写真が出ていたのでびっくりしました、というような内容でした。



出てきた写真というのはこれです。
静岡県出身乙8~11期集合写真。
階級章などからたぶん14年8月の8期生卒業直前の写真だろう、と。

4年前に出したときに、8期生と11期生はどれが誰さんかまったくわからない、と書いているんですが。

土屋さんはこの方だそうです。
前列左から2人目です。


じつはこの写真に関してはもうお一人、静岡の11期生のご遺族の方から連絡をいただいたことがありまして。
251空の増田勘一さん(戦闘機)です。
その方、増田さんの写真は一枚しか見たことがないので・・・・と自信なさげな感じでしたが、前列の左から3人目のような気が・・・・と言われていました。
検索しても出てこないので、この件はブログに書いていないのですかね・・・・?(-_-)

お隣で写っているお二人のご遺族の方から連絡をいただけるとは、奇遇です。


あと、8期の望月晟敏さんもどの方か判明しています。
この方のことは以前書いていると思います。

偶然ですが、上の集合写真、土屋さんと増田さんの間、すぐ後ろ、イス列に望月さんが座っています。




この写真のあと、静岡県出身者集合写真はたぶん出していないと思うのですが、もう一枚ありました。
@霞ヶ浦海軍航空隊
これはちゃんと照合していないんですが、最上級生は9期です。1等航空兵(1空)の階級章をつけています。イス列。
10期生も1空です。
ということは、撮影期間が15年11月に限定されます。9期は15年11月30日で卒業だし、10期の1空進級は15年11月1日なので。
11期は2空です(15年6月1日進級:Kさんご教示)。
2列目、3列目ですかね。階級章が見えない人もいるんですけど。

時期的には9期の卒業に際して撮られた集合写真といったところでしょうか。

陰影の具合で全体的にわかりにくいです。
ご遺族の方も「どこかな?」という感じみたいです(^^;)
たぶん写っていると思うんですが。



あと1枚、わたしの手元にありました。
『予科練外史』(倉町秋次)です。
これは書籍掲載写真なのでここには出せませんが。
倉町先生がラバウルを訪問したとき、そこにいた中攻隊の乙飛生たちと撮った集合写真です。
9期の前川重美さんが写っていたので9期関係写真としてチェックしていました。そこに土屋さんも写っていました。「土屋⑪」の記名がありました。


『予科練外史』には土屋さんに関する記述もありました。
予科練時代の一万米競走に関する話です。
例の書き出しで始まる話です。
”例の書き出し”↓
「各期にはそれぞれ持ち味がある。九期はおとなしい期であったが、十一期は更に輪をかけて控え目な期である。彼らは弱いのではない。覇気がないのでもない。強いて言えば、派手を好まぬ期とでも言おうか。「風林火山」の文字にあてはめると、九期、十一期は「林」「山」であり、八期、十期はさしずめ「風」「火」にあたる印象を私は受けた」
倉町先生はオブラートに包むように書いてくれていますが、島田さんの日記を読むと9期はまあ、なんというか、当時、分隊長、班長らから叱られていた内容はもっとストレートですけどね(^^;)

話がそれました。

ここに書かれているのは11期生たちそれぞれの一万米競走――。
競技の経過だったり、そのとき抱いていた思いであったり。

長いので土屋さんの箇所だけ抜き出しますね。
「土屋俊雄練習生は○○(病気)のために軽業の身である。普通の授業は受けるが、激しい運動はまだ止められている。しかし、今度の一万米競走は安閑と休んでいるわけにはいかない。出場しないと分隊員の得点を奪うことになる。自分は将に分隊という俵の米を心ならずも食おうとしている鼠である、と思う。そんな事はできない。何としても一点だけはとらなければ、どうして戦友たちに顔向けができよう。受診はしているが、意気と熱で走ったら一万米を走り通せないはずはない。今からでも遅くはないと競技の前日診療から帰った彼は先任教員に苦衷と意気込みのほどを申し出た。競争心の強い教員の中でも、運よく柔和で穏やかなその教員は、
「よしよし、わかった。その意気でよい。○○(病名)のお前たちが参加しないでも、心配するな。定数だけは十分できている。その分だけ皆の者を励ましてやれ」
と言って彼を押し止めた。
「定数だけはできている・・・・」何だかわかったような、わからないような内容である。が、彼はこれ以上だだを捏ねるわけにも行かず皆の苦しみと努力に対し真心から感謝をもつことだと自分の心に言いきかせて出場を諦めた」

※一部編集しました

土屋さんの心情は倉町先生が想像で書いているのではなく、提出させていたその時々の行事の感想文か何かをもとに書いているのではないかと、わたしは想像しています。





土屋さんは中攻の偵察員です。703空、752空、751空。


19年2月6日  751空  「ヴィティアス」「ダンピール」海峡夜間索敵攻撃


戦死時、ペアの電信員は同期生の後藤猛1飛曹でした。
かれも上記の『予科練外史』中攻隊乙飛生集合写真に写っています。







ご遺族の方に土屋さんの遺影とご両親に宛てた遺筆を送っていただきました。
この遺筆は、土屋さんが出発前(日本を離れる前?)に実家上空を飛んで、その際に落として行ったものということでした。



ご実家には搭乗機の一式陸攻の模型も飾ってあるみたいです(飛行状態)。
偵察席は操縦席の後方、主翼の前縁寄りぐらいのところですかね。



※画像は土屋さんご遺族、9期生ご遺族ご提供