ひねもすのたりのたりのたり

開いた左ページが松本さんの解説付イラスト、右ページが活字ページという構成です。

そこに「ゼロからトライスターへ」①～③、本人の回想付でホリブンのことが紹介してあるのです。

「全日空の先任機長、三上光雄（５８）」と書かれてあるので、ご本人ご存命時のものです。

その中に驚きの新事実がありました。

話の流れから察するに、それはラバウル時代のことのよう・・・・。
ホリブンに、ママが把握していない不時着歴があったのです。

『スコールに巻きこまれ編隊長とともにサンゴ礁の海岸に不時着水。・・・・中略・・・・２人はその小島のジャングルで１ヶ月暮らすことになった』

ええっーーーーー！？
マジですかーーーー！？(゜Д゜)
その編隊長がうらやま・・・・あ、いえいえ、何でもありません。

ホリブン→堀３飛曹（２飛曹）はいったいいつ、誰と１ヶ月ものジャングル生活をしたのか。
みなさんにはどうでもいいことかも知れませんが、ママにとっては重要なことですので調べてみました。

こんなこともあろうかとママは堀兵曹の勤怠表を作って秘蔵しておりました。

【台南空】
昭和１７年　７月　2日
　　　　　　　７月　６日
　　　　　　　７月　９日
　　　　　　　７月１２日
　　　　　　　７月１３日
　　　　　　　７月２７日
　　　　　　　７月３０日
　　　　　　　８月　１日
　　　　　　　８月　３日
　　　　　　　８月　４日
　　　　　　　８月１２日
　　　　　　　８月２４日
　　　　　　　８月２５日
　　　　　　　８月３０日
　　　　　　　９月　１日
　　　　　　　９月　５日
　　　　　　　９月１１日
　　　　　　　９月１３日
　　　　　　　９月１５日
　　　　　　１０月　６日
　　　　　　１０月１３日
　　　　　　１０月３１日
【５８２空】
　　　　　　１１月１８日
　　　　　　１２月　８日
　　　　　　１２月１０日
　　　　　　１２月１２日
　　　　　　１２月１３日
　　　　　　１２月１４日
　　　　　　１２月１８日
　　　　　　１２月１９日
　　　　　　１２月２６日
　　　　　　１２月２７日
　　　　　　１２月２９日
昭和１８年　１月　１日
　　　　　　　１月　２日
　　　　　　　１月　６日
　　　　　　　１月　７日

と、まあ、これはラバウル時代の台南空・５８２空の行動調書に記載された堀兵曹の搭乗日です。
この中で、半月以上、長期に搭乗していないようだと思われるのは、
９月１５日―１０月６日
１０月１３日―１０月３１日
１０月３１日―１１月１８日
１１月１８日―１２月８日
ここらへんでしょうか。
それでも２０日弱程度。１ヶ月ってのはありません。

「話を大きくして２０日を１ヶ月って言ったのかも？(^_^;)」
と思い、長期欠勤（？）直前の行動も見てみたのですが、堀兵曹が行方不明・未帰還になった記載はナシ。もちろん、そのときの編隊長（小隊長）も。

結局、行動調書からは、
「まったく何もわかりませんでしたー(^◇^;)」

いままでわたしが読んだ手記の中にも、編隊長とともに不時着水して小島のジャングルで・・・・って話は出てきたことがありません。

ホ リブンは乙飛１０期、１３志というベテラン。１７年の初夏から台南空、５８２空、被弾落下傘降下して重傷、内地送還、練習航空隊で教員、南寧攻撃、台湾沖 航空戦、内地で編制された３４３航空隊戦闘３０１で先任搭乗員・・・・飛曹長で終戦、皇統護持作戦・・・・と、書き出せばきりがないぐらい、さまざま経験 されています。

もし、わたしが１ヶ月もジャングルで生活していれば、アレやらかしーの、コレやらかしーの、絶対体験記をブログにアップしますけどねえ・・・・？
しかし、数ヶ月にわたる杉安での皇統護持作戦（ウナギ捕りに活躍、近所の子どもたちにも人気）もご自身では何も書いていないぐらい奥ゆかしい方なので、１ヶ月のジャングル生活も、ただたんに書いていないだけの可能性も・・・・。


小島のジャングル・・・・　　　　[・・・・妄想突入・・・・]
というからには、きっとそこでは終始編隊長と二人きりだったのでしょう。
「おい、堀、メシ」
と言われ、海に入っては魚を捕り、ジャングルに入ってはトカゲを捕り。
夜は砂浜で満天の星を見上げ、ふるさとや両親のことを思い出し、涙・・・・。
「おれの持ち物はみなに分捕られたか、実家に遺品として送られてしまったのだろうなあ・・・・」
あるときは妙なものを食って、二人して腹をこわして寝たきりに・・・・とかとか。
そしてひと月ほど経ったある日・・・・すぐそこの海岸にたまたま味方の水上偵察機が・・・・
「わあ！！　助かった！！」

・・・・みたいな？(^_^;)
妄想し出すときりがないジャングル生活。妄想するしかないホリブンのジャングル生活。
『零士のメカゾーン』にもジャングル生活の詳細は書かれていないのです。
どうして書いてくれなかったの！？



ママはこの記事を読んで仰天したので、ママよりさらにホリブン事情に詳しい方にお尋ねしてみました。
手記には書き残していなくても、身近な方に語り残しているかも知れない！

しかし、その方もこの”ジャングル生活”の件、ご存じありませんでした(^_^;)

というわけで、ホントにホント、「ホリブン、謎のジャングル生活！？」
情報求む！！

先に紹介した『零士のメカゾーン』の中に出ていた「ホリブン、謎の不時着歴」。
そのときの話なのですが、不時着水した直後、ホリブン→堀兵曹が、
「もったいない、とタバコと計器板にはめてある時計を飛行帽の中に入れ、水にぬれないようにした」
と回想している場面があります。

「なぬっ！？　堀兵曹はもしもの不時着水に備えて例のモノを常備していなかったのですか！？」

という話ではなくて、

「タバコって何ですか、タバコって！？(゜Д゜)」

というお話です。

堀さんと同僚だった搭乗員さんが、
「自分は堀さんが吸っているのは見たことがない」
と言われていたので、ママはてっきりホリブンは吸わないんだと思っていました。

いや、待てよ。

この搭乗員さんも、自分は吸わないけど、タバコは持っていたと言われていました。
飛行場で作業している人にあげると喜ばれたそうなのです。

あと、台湾からフィリピンに持って行って交換すると、多少のお小遣いがどうたらこうたらというお話もされていました(^_^;)

吸わなくても持っている人がいたのです。

ホリブンの不時着水の話はおそらくラバウル時代の話なので、差額でお小遣いがどうとかってのは関係ないと思いますが。

もしかしたら、堀兵曹も、吸わないけど万が一不時着したときに、原住民の食糧と物々交換するために持っていたのかも？
なーんて解釈もありですが。

勝手に妄想していないで、知っていそうな人に聞いちゃえ！
ってことで聞いてみたところ・・・・ホリブン、タバコ、好きなんだそうです。

あー、そうなんですかー(^◇^;)　　　　　　　　　　　　　　　　　最初から聞けばよかったー。

「もったいない」は、自分が吸いたくて「もったいない」なんですね？

・・・・ということは、まさかと思いますが、坂井さんにカナカタバコの密造を手伝わされて、笹井中尉に叱られたうちのお一人とか？（笑）

聞いてみたかったですね～。



・・・・それから、飛曹長時代の例の写真、シャツの胸ポケットの四角い膨らみは、高確率でやっぱりタバコ？

タバコ・・・・う、うら・・・・いや、何でもないっす。