戦闘303の松本上飛曹 ― 2018年07月19日 08時15分18秒
前回、スキャンできていなかった写真↓

松本さんの救命胴衣に「三〇三 松本上飛曹」と書かれています。
ということは後ろの零戦は戦闘303の零戦かな?
前に出した飛行中の203空の零戦は胴体の日の丸に白縁がついていました。
わたしはマーキングのことはわからんので、それに何か意味があるのかどうかわからんですが。
たぶんこの松本さん、飛行機に乗る直前か、降りて来てすぐかぐらいですよね。
フル装備っぽい。
注目!! 救命胴衣の股間紐、2点結びですよ。ベテランっぽい。
ちなみに、筑波で教員をしていたころの写真を見ると、股間紐は1点結びです。

筑波での教員時代。
ママの妄想劇場@厚木――。
松本「予科練9期の松本です、西澤分隊士、よろしくお願いいたします!」
西澤「おお、後輩か。よろしく頼むぞ。わからんことは何でも聞いてくれ」
松本「あ! どうして股間紐をそんなふうに結んでいるんですか?」
西澤「そりゃあ、おまえ、小便するとき、片方だけほどけばすぐに済ませられるだろう。便利だぞ。おれはラバウルの頃からずっとこれだぞ、あっはっはっはっは」
松本「なるほど! わたしもそうします!」
↑この2本、わたし的にはけっこうな力作ですよ。
2本とも読まないと結論はわからないので、興味のある人はぜひ2本とも読んでください。
で、この写真で一番注目したのは、救命胴衣の腰紐に結わえている工具! 「I」形の工具を結び付けているでしょう?
Yさんに聞いたら、燃料タンクの切り替えコックがかたくて、工具が必要だったとかなんとか。
何年も前のことですが。
乙飛出身の戦闘機搭乗員の方から手紙でいろいろ聞いたこと(直筆)を活字化してファイルしているんですが、それにも工具のことが書かれていました。

上の方には「燃料タンクの蓋を開ける工具」と書いているんですが、下のほうでは「燃料コック」と書いています。いろんな用途があったのかな。
この搭乗員さんはT形と。
この搭乗員さんからおもしろい話をたっくさん聞いています。
ファイルにして持っていますけどね。何度読み返してもおもしろいですよ。
あとねー、松本さんの飛行服の階級章が丸形(旧型)なんですよ。
戦闘303ということは19年4月以降の撮影だろうと思うんですが。階級章は17年11月に盾形に切り替わっているんです。
古い搭乗員の中には丸いのを使っている人もいます。
しかし、これ上飛曹の階級章ですよ。
松本さんは17年10月末で2飛曹に進級して、翌日の階級の呼称変更で1飛曹になっています(これは進級ではない)。
階級章の形が切り替わった時点で持っていたのは、せいぜい1飛曹の階級章じゃないかと思うんです。
この写真で袖につけている丸い上飛曹の階級章は明らかに他人のものだと思うんですよね。
こういうのって先輩にもらうんかな?
誰にもらったんかな?
古い階級章は海軍に返さんでええんかな?
とか、いろいろ思うわけです。
※画像は9期生ご遺族ご提供
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