ひねもすのたりのたりのたり

しばらくお休みしていた「どうでもいい戦史シリーズ」。
今回もいつもどおり、はげしくどうでもいいことです　　ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ


海軍の搭乗員さん、ユニークなあだ名がつけられていた人も存在していました。
搭乗員さんのあだ名に関して、あれこれと思いをはせてみました。

ここでいう「あだ名」というのは、「愛称」とイコールではありません。
「あだ名」がそのまま「愛称」になっていた人もいるでしょうが、とてもその「あだ名」でふだん呼ばれていたとは思えない人もいます。
ちょっと見てみましょう。

「あだ名」もその命名由来からいくつかに分類できると思われます。

【名前由来】
今回は、例えば山川飛曹長が「山さん」、小瀬本飛曹長が「小瀬ヤン」と呼ばれていたような、単純に氏名を短縮した「愛称」は除きます。

坂井さんの手記によると、羽藤兵曹は「はとう」という名前から、ポッポと呼ばれていたらしいです。
小柄だったらしい羽藤兵曹にふさわしい、かわいいあだ名だと思います。

これはあだ名であり、愛称でもあります。


【性格由来】

笹井醇一中尉→軍鶏

これは負けず嫌いからついたあだ名らしいです。
ふだんから、
「おい、シャモ」
「こら、シャモ」
と同期生が面と向かって呼んでいたのでしょうか。愛称かどうかは不明です。


性格由来か外見由来か多少悩みましたが、７：３ぐらいで性格と（勝手に）判断しました。
菅野直大尉→ブルドッグ

これもふだんから同期生に、
「おい、ブルドッグ」
「こら、ブルドッグ」
と呼ばれていたかどうかは不明。


【外見由来】
外見の特徴をあげつらってあだ名にする―これは現在の学校教育現場においては、とらえようによってはいじめと判断されかねない危険な行為です。
しかし、海軍航空隊は大人の世界。本人がよければOKということで、外見に由来するあだ名（愛称）も許されていたようです。

向島重徳飛曹長→クロちゃん
縄田准二兵曹→クロちゃん

かれらはいずれもK５の流星搭乗員（元・艦爆乗り）ですが、流星部隊に着任する前の部隊でお二人と一緒になったことがある搭乗員さんから、
「向島さんは色が黒かったからクロちゃん」
だったとお聞きしました。

同じ隊に同じあだ名の方が同時に在籍されていたようなので、もしかしたら、この「クロちゃん」という愛称、他の隊にもたくさんおられたかもしれません。
（同じ艦爆搭乗員の松浪清少尉によると、５８２空艦爆隊には向島クロちゃんの他に、中西クロちゃんも在籍していた）

おそらく他の「クロちゃん」も、色黒→クロちゃん　でしょう。


忘れてはいけません。われらが西澤飛曹長にもあだ名がありました。
しかも外見由来です。
予科練時代、「青びょうたん」という不名誉なあだ名がついていたそうです。
なぜ「青びょうたん」かはあえて書きません。

これは愛称ではないでしょう。
「おい、青びょうたん」
「こら、青びょうたん」
ということばがかれの周辺で飛び交っていたとは思いたくありません。
そう呼ばれて、
「おー(^O^)」
と返事をしている西澤さんも想像したくありません。


【行動由来】
山さんや小瀬ヤンの艦爆仲間に岡田忠夫兵曹という人がいて、この人のあだ名（愛称）は「ドンちゃん」でした。
これの由来は説明がないとまったくわからないものです。

佐伯の料亭で宴会をやったとき、酔っぱらった岡田兵曹が二階の窓から自らダイブしたというのです（実際は屋根をコロコロ転がり落ちた）。
ゴロゴロ・・・・ドシン。
幸い、怪我はなかったらしいですが、これ以来、「ドンちゃん」と呼ばれるようになったとのこと。落ちたときの音から「ドンちゃん」でしょうか。


【技倆由来】
搭乗員ですから、その並外れた操縦技倆がみなの尊敬を集め、そこからニックネームがついた、という人もいます。
岩井勉中尉→ゼロファイター・ゴッド
武藤金義中尉→空の宮本武蔵
岩本徹三中尉→零戦虎徹

岩本さんのはあだ名というより、自らを鼓舞するキャッチフレーズかな？

世界のニシザワの「青びょうたん」と比べると、みなさん、何とも羨ましい限りのあだ名ですなー。

ちなみに西澤さん、撃墜王として知られるようになってからは、「ラバウルの魔王」と言われていたとか何とか・・・・？
これは敵目線のニックネームですね。「デビル」っちゅうのもありましたな(-.-#)
同じ隊には「ラバウルの貴公子」もいるのに・・・・。
「貴公子」とまで言われなくてもいいから、西澤さんにも岩井さんや武藤さんクラスのかっこいいさわやかなあだ名を希望したい。