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いとこの誕生日2012年04月04日 13時47分13秒

たぶん、今日、4月4日はいとこの兄ちゃんの誕生日です。

父方母方、いとこはたくさんいますが、「いとこの兄ちゃん」と呼べるのは、たった一人です。
3つ年上の、本家の兄ちゃんです。

子どもの頃、本家の庭の離れに住んでいたので、よく一緒に遊んでもらいました。
家ではよくトランプや人生ゲーム、野球盤をしていました。庭で陣取りしたり、缶蹴りしたり、近くの一ツ瀬川に探検に行ったり・・・・。

誕生日が4月4日で、みんな(いとこたちや近所の友だち)から、
「やーい、おかまの日生まれーーー」
と言われ、からかわれていたのを覚えています。

兄ちゃんが中学生の頃だったか・・・・。
あるとき、本家に遊びに行ったら、いとこの姉ちゃん(ママより1つ年上)から、
「兄ちゃんが、友だちに借りたエロ本を部屋に隠している。神社の裏に捨てに行こう」
と誘われ、軽い気持ちでその話に乗って、一緒に兄ちゃんの部屋に侵入、エロ本を奪って神社の裏の繁みの下に捨てに行きました。
いまにして思うと、兄ちゃんの交友関係にヒビを入れるとんでもないいたずらをしたもんだと思います。反省。



今年の2月・・・・
実家から電話があり、そのいとこの兄ちゃんが、どこぞの小屋の中で白骨死体で発見されたと伝えられました。
たまたま小屋に入った人が見つけたそうです。
死後1年ほど経っているらしいという話でした。
事件性の有無はその時点では不明だと言っていました。



大人になってからは、何をしているのかよくわからなくなっていました。
部屋に引きこもって酒を飲んでばかりいるとか、お金のトラブルがあるとか。

実家に帰ったときに、
「兄ちゃん、どうしてる?」
と聞いても、
「さあ、どこにいるのか・・・・」
みたいな感じ。

本家の土地も他人に取られてしまい(兄ちゃんのお金のトラブルが原因、最終的にはおじが買い戻した)、事実上、本家が消滅してしまったような状態に。

兄ちゃんも行方不明。

薄情な言い方かも知れませんが、わたしは、もう会うことはないだろうなと思っていました。

なので、死んでいたことに対する衝撃は大きくはなかったのですが、1年も誰も探さなかったのかと、そのことはショックを受けました。


兄ちゃんは独身でした。なので、奥さんや子どもはいません。

それでも・・・・両親はもうすでに亡くなっていますが、姉妹が5人もいるのに。
おじおばだって、父方だけで6人もいるのに。

去年の夏、本家主催(と言ってもおじさんたちが段取り)の法事をやったのに。

本家の惣領がいなくなっているのに、他人がたまたま発見するまで、誰も探さなかったのか、とそのことにショックを受けました。

自分が、
「もう、兄ちゃんに会うことはないだろうな」
と思っていたぐらいなので、他の親戚たちもそう思って気にかけていなかったのかも知れません。

仕事をしていた痕跡があるそうですが、職場の人も探してくれなかったのかな・・・・。

周りの無関心か、兄ちゃんの生き方がそうさせたのか、どちらも原因かもしれませんが・・・・。
人間、生きていれば、どこかで、誰かと、何かと、必ずつながっているはず。
兄ちゃんの人生は、自分の周りに”つながっているもの”を何も残せない人生だったのかな。
いなくなっているのに、誰も探してくれないなんて・・・・。