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松本勝正さんと藤田保さん(10期)2018年07月17日 11時45分16秒

前に書いたことがあると思いますが、9期の松本さんと10期の藤田さんは期こそ違え、同郷の友人でした。

松本さんの書簡集『ジュンちゃんへ・・・ 戦争に行った兄さんより』(武田信行編)の妹さんによるあとがきに

兄の中学の同級生の藤田保氏はやはり航空兵で戦死なさったと、兄の戦死よりもずっと以前に報じられていました。ところが戦後になって思いがけなく生還されて私の父母の許へ挨拶に来て下さったのです。南方で戦闘中に小島に不時着し、島民に助けられたとのお話でした。それ以来、南方のどこかで兄も生きているかも知れないと、ずーっと一縷の望みを捨てず、奇跡を願っていたのでした。

と書かれています。

松本さんが実家に書き送った手紙にも「藤田君」が出てきます。
家族も知っている友人だったのでしょう。




前にスキャンさせてもらったときにこの写真を見つけました。
台紙には何も書かれていませんでした。顔を見て「あ、藤田さんだ」と。
左、藤田保さん。右、松本さん。
横須賀海軍航空隊。
松本さんは3等航空兵の階級章、藤田さんは階級章をつけていません。ということは4等航空兵。
10期は14年の2月1日に3等航空兵に進級しているので、13年11月1日に入隊してから翌年の1月末までの撮影でしょう。



今回、スキャンさせてもらった中に、前回は気づかなかった写真がありました。
何枚も(^^;)

その中に、藤田さんと松本さんの写真がありました。

気づいた瞬間に叫んじゃったです。


「入隊前の友だちかな?」
と隣の人の顔を見たら藤田さんだったので、
「えーっ!!」
って叫んじゃいました。
いや、驚かんでいいんですが(^^;)

で、よくよく見ると直筆なのかサイン入り。藤田保と書いてありました。



中学の同級生、西条中学ですよね、たしか。

藤田さん、松本さんより年上じゃないかと思うのですが・・・・。
同級生らしいです、ハイ。

なんというんですか、こんな写真を見ると涙が出ます。


松本家の人たちは藤田さん生還のことがあって、ずっと勝正さんもどこかで生きているんじゃないかと思い続けていたんですよね。



妹さんのあとがき、つづき――。

入院中の父の病状が悪い方へ進み出した頃、病室の裏一帯の田に若草色の稲苗が初夏の風になびく静かな昼間でした。ベッドに仰臥している父が突然明るい窓の方に右手を差しのべて「おおっ、勝正もどったんか」とほんとうに嬉しそうに優しい笑顔で指先をじーっと眺めたのです。すぐ側にいた私には何も見えないのに・・・・。この時、私は父のその仕草と、はっきり発したその言葉を不思議な象徴として見届けました。父はやっぱり兄を待っていたのだと思い、その一時の様子に私は涙があふれ出しました。
そして、その時から兄勝正はこの世にはいないのだ、兄の死は真実なのだ、あの遠い南方の地から父親の枕辺に飛んできたのだから、と思い知らされたのでした。


※画像は9期生ご遺族ご提供

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