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小船井写真館2013年07月10日 14時03分33秒

事の発端は清水巧さん(乙9、高知県出身、偵察、17年6月5日ミッドウェイ)です。

同期生が書いた清水さんの「おもいで」にこんな一節がありました。
「シューベルトとか、モーツアルトとか俺にはさっぱりわからなかったがよく語っていたね。レコードを買いためて阿見坂途中の小岩井写真館でよく聞いていた。もっともあすこにはビューティフル・ドウターが否々ドウターズがいたね」


わたしは特に気にもしていなかったのですが、ご遺族の方が「小岩井写真館」のことを調査されました。
現地に行かれて確認されたのです。

そしたら、写真館はすでになくなっていたのですが、名前は「小岩井」ではなく「小船井」だったことが判明。読みは「おぶない」。

その話を聞いて真っ先に思い浮かんだのは、松本勝正さんのアルバムに貼られていた同期生らしきお二人が写った写真(のちに右の方は三重県出身の偵察員・前川重美さんと判明)。
これです。


この写真の左下に刻印が入っているのには気づいていたのですが、「T.OBUNA」だと思っていました。

ご遺族の方から「小船井写真館」と聞いて、よくよく見たら最後にうっすら縦線が見える・・・・。
「この写真は小船井写真館で撮られたものだ!」

これだけわかって大満足していたわけですが。

今回、ご遺族の方が小船井さんを探してくださってお目にかかることができました。
阿見坂で写真館をやっていたご主人の息子さんです(昭和5年生まれ)。
すでに引退して写真館は廃業。


当時の小船井さんご一家。
「T.OBUNAI」の「T」はご主人の「友治」さんの「T」でした(前右端)。

今回お話ししてくださったのは、真ん中の少年(一人息子)とそのお嬢さんです。

「おもいで」に書かれている「ビューティフルドウターズ」は友治さんの4人のお嬢さんたちです。
9期生からみたら長女さんが同年~年下、次女さん以下は年下です。
年齢的には、予科練生たちが狙っていた(?)のは・・・・長女さんと次女さんかな?(^_^;)

ただ、後日談を書かせてもらうと、次女さんは兵学校出身の飛行機乗りとご結婚・・・・。
話を聞いたときは航空隊がご縁だったのだろうと思ったのですが、帰ってきて調べたら、次女さんの旦那さんになられた方は、新潟出身の小船井さんと同郷の方でした。そちらのご縁もあったのでしょう。


阿見坂途中にあった小船井写真館。
友治さんが新潟から移ってこられて昭和3年に開業したそうです。
9期生が通っていたのは14、5年ごろ。

※現在の写真館跡地


ビューティフルドウターズのことばかり書きましたが、清水さんは写真館にレコードを持ち込むほどの音楽好き。

写真館にはたしかに蓄音機があったそうです。

それだけではなく、マンドリン片手の友治さんのお写真もありました。
清水さんはギターも弾きます。
小船井写真館は清水さんにとってはオアシスみたいな空間だったのでしょう。




・・・・と、これで終りではないんです。



松本さんのアルバムにあった前川さんともうお一人(操縦専修生)の写真の刻印の話をしたところ、
「あ! あれかしら?」
と、お嬢さんが古いスタンプを持って来て下さいました。

「当時のものですか?」
「そうです」
「わあ! すごい!! 押してもいいですか!?」

自分のノートにスタンプを押してもらいました。

「あ・・・・違う・・・・」

松本さんの写真の刻印とは別のモノでした。

でも、すばらしい記念をいただいたと満足。




話は飛びます。
帰宅後の話です。

雄翔館で見せてもらった遺影の整理をしていました。
前川重美さんがお一人で写った写真。
※掲載許可いただいています

右下隅に何かあるのに気づきました。
T.Obunai 
       STUDIO

今度こそ、小船井さんちにあったあのスタンプの刻印でした。

前川さんのこのお写真も間違いなく小船井写真館で撮影されたもの。
しかも、実際に見て押してきたあのスタンプで刻印されたもの。


なんか鳥肌立っちゃった。




もう1枚のこの写真は焼き直ししたのか、上の2枚の前川さん写真と違ってブツブツの印画紙です。
どこを探しても刻印は見当たりません。
でも、右下に見えているソファの肘掛け?が、前川さんお一人の写真と同じもののようにも見えるし・・・・。
これも小船井写真館だろうなあ・・・・と考えています。





※写真提供・・・・松本さん・清水さんご遺族、小船井さん、海原会

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