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墓碑銘2011年05月04日 20時44分53秒

今日は本を探しに奈良県立情報図書館に行ってきました。
ずいぶん前、源さんに、ここは戦史関係の本がたくさんある、と聞いて、行ってみたいと思いつつ、一人では億劫な場所なのでいままで行ったことがありませんでした。

今日はパパがいたので、連れてけとせがんで。

奈良県立情報図書館

何を探しに行ったのかというと・・・・。
先日、コメントに入れていただいた『水交』。
ホリブンのことが出てくる吉田年宏さんの手記を探しに行ったのです。

事前にネットで調べたら、1999年の分から所蔵しているととれる記載だったのですが、行ってみたら、1999年の1冊と、2010年の1冊、計2冊しかありませんでした(T_T)
目的の手記はナシ。

せっかく来たので、その周辺にあった戦争関係の本を「どれどれ?」と・・・・。

すごいものを見つけてしまいました!
零戦搭乗員会の会報!
20号分が1冊にまとめられていて、3冊ありました。

まず1冊目から。
ホリブンの手記もありました。『若き日の想い出』と例の菅野さんの最期に関する手記。
これらはすでに読んでいたのですが、『若き日の想い出』の方に、挿絵が入っていて・・・・。
「もしかして、これ、ホリブン直筆?」
18年1月7日(ホリブンの手記では8日)にラエ沖で被弾落下傘降下したときの模様です。
搭乗員が裂け目の入った落下傘にぶら下がって降下中。海ではサメが口を開けて待っている・・・・そんなイラストです。
搭乗員に手描きで「MIKAMI」って矢印が引っ張ってあります。ホリブンが描いたのかな?

会報を見ていると、どうもホリブンは会で会報担当の役をされていたか何かで、何度も名前が・・・・。
「わあ! ホリブンだあーーー(^o^)」
名前を見つけては喜んでいました。


他にないかなーと思いながらページを繰っていると、突然、『墓碑銘』という文字が飛び込んできました。

故三上(旧姓堀)光雄君
   追憶記
    (兵63)志賀淑雄
                                    ※志賀さんは62期ですね
『会報委員の一人として、意欲的な活躍をされていた三上世話人が、七月二一日他界された。飛行時間二万時間突破と言う四人目の輝かしい記録を残して全日空を退職され、第三の人生を今からと自他共に期待した中での訃報は誠に痛惜の極みである』

で始まる追悼文です。

昭和59年7月21日に亡くなられたのです。

まさか、今日、手記を探しに行って、堀さんの追憶記を目にすることになるとは思っておらず・・・・。何というか、覚悟がないまま読んでしまいました。

最後は、
『戦中、S三◯一先任時代も、若い隊長を補佐してよく飛び、部下思いで上下の信頼を集めていた姿は今も記憶に鮮やかである。 合掌』
で締めくくられてしました。



志賀さんの追憶記のあとに、堀さん自身の手記『南溟の空よふたたび』という手記が掲載されていました。これは初めて読む手記でした。
(この手記に関してはまた今度)

また、安食昭夫さんという特乙1期の方が書かれた『追悼の記』もあり、亡くなる少し前の堀さんとの会話や、全日空時代、その退職直後の思い出話なども書かれていました。

これらは堀さんの人柄がわかる貴重な手記でした。

目的の手記は入手できなかったけれど、今日は本当に行ってよかった・・・・。