国宝・薬師寺東塔 ― 2011年03月07日 12時40分42秒
『薬師寺は天武天皇により発願(680)、持統天皇によって本尊開眼(697)、さらに文武天皇の御代に至り、飛鳥の地において堂宇の完成をみました。その後、平城遷都(710)に伴い現在地に移されたものです』(拝観パンフ)
みなさんご存じのように、薬師寺は西塔・東塔、2つの塔がありますが、そのうちの東塔が創建当時から残る唯一の建物。現在国宝に指定されています。
この東塔、いままでも何度も修理を重ねてきているらしいのですが、どうも心柱(塔の中心を支える大黒柱みたいなもの)の内部が空洞化しているらしく、さらに、見た目ではわかりにくいですが塔自体も傾いているらしく、これは大地震がきたら危ない、ということで近々大修理に入ります。
工期は10年を予定。
”解体修理”と書いてあるので、塔そのものがこのままでの形ではなくなってしまうのでしょう。
具体的にどうなるかわたしは知りませんが、唐招提寺がそうであったように、解体修理中はすっぽりと覆屋で覆って、外からはまったく見えなくなるのでは、と思います。
たぶん、
「その間、見ていただけんので、修理直前に大サービスしますよ~」
って意味もあるのでしょう。
いま、東塔の内部を公開しています。
なんでも、「一般人には史上初公開」らしいです。
という情報を小耳に挟んだママは、さっそく今朝、小雨の中、ばあばを連れて開門前に薬師寺に駆けつけ、一番乗りで拝観してきました(^o^)
「今日は仕事の日じゃないんかよーー!!」
というツッコミは、たまの親孝行ということで勘弁願いますm(_ _ )m
月曜日だし、天気も悪かったし、ホントにヒトがいなかったんですよ。
同じ入口で一緒に拝観受付したのはおじさん2人だけでした。
白鳳伽藍内もガラーン・・・・
朝イチの薬師寺東塔
屋根が6層あるように見えますが、3重の塔です。
「知ってるわ! 日本史で習ったわ!(-_-)」ってドンドン突っ込んで!
本当の屋根は一番上、三番目、五番目です。
それぞれの下の小型の屋根は裳階(もこし)という、いわば飾りらしいです。
たぶん、混んでいたら行列並んで、やっと入れても、「そこ! 立ち止まらないでくださいねー!」状態なんでしょうが、今日はばあばとママだけだったので、心ゆくまで見学してきました。
薄暗くて見えにくかったですが・・・・。
柱に朱色が残っていたし、天井には何やら絵が描いてありました。
内部の撮影は禁止だったので、パンフをちょっと・・・・
薬師寺さんから、
「商売あがったりやから削除して」
って言われたら、削除します(^_^;)
いや、逆にこれ見たら、1300年の歴史の重みを自分の目で見に行きたくなりますよね! なりますよね!? ねっ!?
白鳳伽藍拝観料500円、東塔内部拝観料500円、大宝蔵殿500円、3箇所共通券1200円
↑
300円お得!!
裳階の裏。
こっちは再建された西塔。
西塔も内部に入れるようでしたが、拝観時間が指定してあって、一番早いのでも11時だったんですよ。
わたしたちは8時半の開門で入っていたので、こんな寒い中11時まで待てない、と外から覗くだけにしておきました。
「東塔も1300年前はこんなだった!」とわかる極彩色です。
西塔のあと、やっと他の見学者の方の姿もちらほらと・・・・。
金堂で、お坊さんの法話(という名の写経の勧め)を拝聴しました。
一緒に参加した団体さん、岐阜からの団体客でした。
相変わらず薬師寺の坊さんは話芸すごいです。
今日のお坊さんのしゃべりはいま流行りのおねえ系でした。
いつ来ても同じことをしゃべっているのかと思いきや、前回聞いたときにはなかった”事業仕分けネタ”まで用意してありました(東塔の修理絡みで)。
講堂。
というわけで、今日はめずらしく遷都1301年ネタで。
それにしても寒かったわ~(>_<)