ひねもすのたりのたりのたり

２日目に春海が杉安の流れるプールに行った帰り、自分一人だけ集落で降ろしてもらい、そこらへんウロウロしてみました。

でも、↑ご覧の通り、よそ者（日傘にサングラス）がウロウロしていると、非常にあやしまれそうなのどかな集落(^_^;)

この道路は西米良に向かう幹線道路で、たぶん国道です。
ほとんど車通りません。

ママは道路の左側を歩いていますが、右側すぐそこに理容院（美容院？）があるのわかりますか？
そのすぐ向こう隣の家。普通の民家ではなく、何か商売でもしているのか、戸口が大きな家で、そこから７０代ぐらいのおばあちゃんが顔を出していました。

いかにもママのことをあやしんでいる感じで見ていた・・・・(-_-)

「こんにちはー・・・・」
ママは道路を向側に渡り、おばあちゃんに、
「すいません、この辺にUさんというお宅はありませんか？」
と聞いてみました。

Uさんというのは、機関学校５３期、３４３空だった加藤種男さんの手記に出てくる集落の有力者で、同じく３４３空戦闘７０１の大村哲哉さん（兵７２期）によると、杉安時代、そこのたえちゃんというお嬢さんと交流があったということなので、ぜひとも話を聞きたいと思っていた家なのです。

おばあちゃん、
「Uさんなら、そこ。門柱のある家」
と、道の反対側を指さしました。
おばあちゃんの家から見て、右側に２、３０メートルほど行った斜め向かいです。

「ありがとうございます」
ママはまた道路を横切り、言われた家の前まで行ってみました。国道に面した家です。

門扉は閉まっていましたが、たしかに玄関の表札にはUさんのお名前（男性名）が。でも、雰囲気が留守っぽい。
門柱に呼び鈴はなく、門扉を開けて敷地に入り玄関まで行かないと呼び鈴が押せません。
小心なママはそんなことようしないので、そのまま諦めて、集落内をさらにウロウロすることにしました。

一ツ瀬川の橋のたもとに商店がありました。小さな個人商店。
そこに入ってみたら、レジに５～６０ぐらいのおばちゃんがいたので、
「すいません、昔のことを調べているのですが。この辺に和田旅館ってありませんでしたか？」
と聞いてみました。

「ああ、あったよ。そこ。この道路沿い」
「え？　そうなんですか？」
山師の泊まる宿だと聞いていたので、もっと山っぽいところにあったのかと想像していましたが、平地の幹線道路沿いでした。

和田旅館はとっくに廃業していまは更地になっているそう。
家族ももう杉安にはだれもいない、とのことでした。

Uさんちのたえちゃんのことも聞いてみましたが、たえちゃんもいない、と言われました。

大村さんの手紙に出てくる交流のあった子どもたちのことも聞いてみたのですが、他の子どものことは、おばちゃんは「わからないねー（知らない）」と言いました。

和田旅館のあった場所を詳しく聞いてみたところ、いまUさんの家が建っている隣だったんだとか。
「Uさんに聞いたらいろいろわかるんじゃない？」
と言われましたが、
「留守みたいな感じでした」
「呼び鈴押した？」
「いえ、玄関の横だったので・・・・。門の中に入ってもいいですかねー？」
「いいよ、いいよ。呼び鈴押してみたら」
と商店のおばちゃんのお許しを得たので、Uさんちに引返してみました。

その前に和田旅館のあった場所・・・・。
Uさんちの西隣。
そんなに広くありませんでした。４、５０坪ぐらいでしょうか。
いまは植木が植えてあったり、駐車場として使っているのか車が止めてあったり・・・・。

「ここでホリブンが生活していたのかー」
たっぷりと感慨にふけってきました。
ホリブンが確実に「いた」とわかる場所に行ったのは初めてなので感激しました。

写真はありません。
撮りたかったんだけど・・・・。個人の土地だし・・・・。ホントにね、こんな場所に向かってカメラ構えたら通報されそうな集落なんですよー(T_T)

Uさんち、玄関横の呼び鈴を２度押してみましたがやはりお留守のようでした。