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敵中着陸2009年07月16日 16時59分46秒

小野了2空曹
台南空の坂井さん、西澤さん、太田さんは敵基地(モレスビー)上空で華麗なる編隊宙返りをしたということですが。

海軍航空隊広し!! 
敵基地そのものに着陸して、大暴れして帰って来ちゃった人がいましたーーー!!!!\(^o^)/

ママは以前から、
「誰か、艦爆の本、書いてくれんかなー(^。^)」
と思っていたのですが、気がついたら、文春文庫で渡辺洋二『必中への急降下 海軍爆撃機系譜』という本が出ていました。

黎明期の艦爆から、銀河、東海まで。短編集です。

戦闘機搭乗員にもいろいろとおもしろエピソード(?)があるように、艦爆搭乗員にだってそれはあります。

13年7月18日、敵の南昌飛行場に数機の艦爆が強行着陸し、残存飛行機を焼き討ちした、という話は知ってはいたのですが、この本で初めて詳細を知りました。

南昌飛行場攻撃に向かった十五空の96艦爆(複葉)のうちの1機が小野了2空曹(この頃は1飛曹、2飛曹・・・・「飛行兵曹」ではなく、1空曹、2空曹・・・・「航空兵曹」)操縦の艦爆でした。
ペアは偵察員・山地徳良1空。

小野兵曹は飛行場に並べられた飛行機に6番を落としました。
ところが、その飛行機は囮のハリボテ飛行機。爆風でふわりとひっくり返ったそうです。
せっかくここまで運んできた数少ない爆弾を囮機にお見舞いしてしまった小野兵曹は、渡辺さんの言葉を借りると「気分を害した」らしく、他の残存機の銃撃を始めます。ところが一撃では燃えません。反転しての2撃目で機銃故障。弾が出なくなりました\(・_・) オイオイ。
後席の山地1空にも撃たせてみたけれど効果なし。ますます気分を害する小野兵曹(-.-#)。

普通はここで、「ちっ!」と舌打ちし、「覚えてろよ!」とまで言うかどうかはわかりませんが、とにかく引き揚げるのでしょう。
しかし小野兵曹、それでは気が収まりません。敵飛行場に強行着陸。

小野兵曹、豪胆にも飛行機を止めて、降りてしまいました。偵察の山地1空に「何かあったら大声を出せ」と言い残し、手近に止めてあった敵機を銃撃に行ったのです。機関銃とか、機関砲のような武器ではなく、「拳銃」って書いてあります。えええーーー????

ところが、燃料が抜いてあったのか、撃っても燃えません。

小野兵曹、いったん、乗機に戻ってきました。
(-。-)y-゜゜

渡辺さんによると、
『飛行機から降りると一服するのが小野二空曹の癖だった』
らしいですが。いくら癖でも、敵兵のいる飛行場でのんびり煙草なんか吸いますかあ!?

小野兵曹が煙草休憩をしていると、僚機の徳永有2空曹・別宮利光1空機が着陸してきて、小野機の横に止まりました。
小野機が故障か破損で不時着したのではと心配し、「こっちに乗れ!」と助けに来てくれたのです! 自分の身の危険も顧みず、すばらしい戦友愛だ!!

煙草休憩していた小野兵曹を見た徳永兵曹は、さぞかしびっくりしたことでしょう。

さあて、気を取り直して・・・・。
小野兵曹、いったんそこから離陸して、飛行場の別の場所に着陸(まだやるのか!?)。
今度は増槽付きの飛行機を見つけて、そこを拳銃で狙い撃ちました。燃料は漏れ出してきたけど、火がつかない・・・・。
そうだ、さっき、煙草吸っていたんだ。
マッチを擦って漏れ出た燃料に(・_・ )ノ"" ゜ ポイッ
それでも引火しない。
そうだ、ズボンのポケットに航空地図が入っている。これ、いらねーか!
それに火をつけて(・_・ )ノ"" ゜ ポイッ

ゴウッ!! ドカーーン!!!

小野兵曹、爆風で2、3メートル吹き飛ばされちゃったそうです(>_<)

これでやっと気が済んだ小野兵曹。
さあ、長居は無用。
(いや、もう、十分長居だと・・・・(^_^;))

小野機が離陸して飛行場を見下ろすと、いつの間に降りたのか、ふだんは物静かな小川正一中尉までが飛行場に着陸して、後席(桑島勝2空)の旋回機銃でバリバリやっていたんだとか。

海軍は指揮官先頭!
小野兵曹や徳永兵曹に遅れてなるものか!

さらにもう1機、浜之上勝男3空曹・宮里光矢1空機が、機首の機銃が故障したため、「直接燃やしてやる!」と強行着陸したんだとか。

海軍艦爆隊、恐るべし。

この戦闘に対してのちに感状が送られたらしいです。
『一部爆撃機を以て敵飛行場に着陸を敢行、沈着豪胆、飛行場を隈なく偵察し、残存敵機五機を焼却して所在敵機を壊滅したるは、武勇抜群なり』

へえ~。

あの・・・・機銃の故障は・・・・?
そんなこたあ、まあ、いいか!

のちラバウルで夜間戦闘機月光で活躍した小野飛曹長はとーってもやさしい飛曹長で、このときのことを、
「あれは若気の至りです」
とはにかんでいたそうです(by吉田一報道班員)。


参考文献:渡辺洋二『必中への急降下』文春文庫、吉田一『サムライ零戦記者』光人社NF文庫、その他ママの脚色加わっています、あしからず。

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