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艦爆ペア2009年04月18日 20時46分22秒

99艦爆操縦席・偵察席
艦爆は2人乗りです。
操縦員と偵察員。

操縦員はもちろん飛行機の操縦をする人です。前席に乗っています。
偵察員は後席で主に航法の仕事をやっています。いま、自分がどこにいて、帰投するためにはどっちに向かって飛べばいいかを計算しています。
これを誤ってしまうと、母艦や基地に帰れないということになってしまいます。最悪の場合、そのまま行方不明、未帰還ということに・・・・。

操縦員と偵察員は運命共同体です。

偵察員にもいろいろな性格の方がいらっしゃるようで。

山川新作さんが「加賀」勤務になってはじめの頃。
ある偵察員と艦隊の前路哨戒任務に飛びました。
ところが、帰る母艦の位置がわからなくなってしまい、そのうち燃料もあやしくなってきました。
つまり、このままだと、海に突っ込み、自爆・・・・(>_<)

後席がいやに静かになったので、山さんがふと振り返ってみると、偵察員が短刀を出して自決寸前。
「山さんに申し訳ないことをした」

そこはなんとか思いとどまらせて、母艦とも連絡を取り合い、他艦とも協力しながら、やっとこのことで帰投できました。着艦した瞬間に燃料が切れたそうです(飛行機の姿勢が傾くから)。

こんな気弱な、思い詰めるタイプの偵察員もいるかと思えば・・・・。

同じく加賀時代。真珠湾攻撃。
このときの山さんのペアは中田勝蔵1飛。
山さんによると「おそらく今日の攻撃隊の中で最年少、17歳だった」らしいですが、攻撃前からとっても落ち着いていたそうです。

目標を爆撃するために急降下に入ったとき、後席から何か声が聞こえてくるので山さんが注意して聞いてみると、勝が鼻歌を唄っていたそうです。
敵の砲火をかいくぐりながら急降下している最中に鼻歌とは恐れ入った、と山さんは感心しています。
そして、そのおかげで山さんは緊張がほぐれ、爆弾命中。

2人は目標にした戦艦に25番を命中させたあと、(おそらく予定外の)飛行場銃撃までやってしまい、集合地点に遅れてしまいました。

しかたなしに、単機で空母に戻ることに。

被弾した機でだだっ広い洋上を単機飛行する山川機。
1時間半経っても何も見えてきません。山さん、不安。
「勝、航法は間違いないか」
「大丈夫」
「本当か」
「間違いないです (^o^)v」

2時間経って、燃料があと30分に・・・・。山さん、さらに不安。
「引き返そうか (T_T)」
「絶対に間違いないです。もう少し頑張ってください」
「海に突っ込むより、島に行こう (T_T)」
「そんなこと言わず、もう少し、頑張ってください ヘ(^o^)/」
(ちなみに、励まされている山さんの方が機長。当時、21歳では?)

そうやって勝の指示通り飛んでいると、前方に潜水艦らしき影を発見。
「よし、あそこに不時着だ (^O^)」
そこまで行ってみると、さらに前方に巡洋艦発見。
「助けてもらうなら大きい方がいいだろう。あっちにしよう」
そこまで行ってみると、さらに前方に戦艦発見。
「向こうにしよう」
さらに戦艦に接近してみると・・・・。
どの艦に助けてもらうか、選り好みしているうちに、とうとう空母発見\(^O^)/!!
しかも、自分たちの母鳥、「加賀」でした。めでたし、めでたし。

(注:途中、ママの脚色が加えられています、あしからず)

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