ひねもすのたりのたりのたり

先日のアキバの事件で、刺された中にＢ型肝炎の人がいたので、救護に当たった人は警察に連絡を―と呼びかけていました。
善意から救助活動をして、病気に感染したら泣くに泣けません。

大昔にほんのちょっとだけ公務員をやったことがあるのですが、そのときの新人研修で、人工呼吸や心臓マッサージの研修を受けました。
厳しく言われたのは、人工呼吸時に決して直に口をつけないこと。その時は何か薄いビニールの膜のようなものを配られたと思います。それがなければ、ハンカチとか何か使って、とにかく要救護者と直に口をつけてはいけないと言われたことを覚えています。

先日、春海が下校時に家の近くでこけました。よそ見をしていて、道路端に置かれているブロックにつまずいたのです。
膝をすりむいて出血し、ワンワン泣きました。わたしはもう放っておきました。家がすぐそこだったので、帰ってお風呂で洗い流して消毒液をぶっかけておけばいいだろうと思ったのです。

ところが、一緒に帰っていた１年生のお友達が自分のハンカチを出して春海の膝を押さえ、血を拭いてくれました。
「ああ、○ちゃん、ありがとう、でも、そんなせんでいいよ」
と言ったのですが、
「いいの、いいの」
と彼女は春海を慰めながら血を拭いてくれました。

血のついたハンカチはわたしが持って帰って洗うと申し出たのですが、一緒にいた彼女のお母さんが「そんなの、いい、いい」と持って帰ってしまいました。

ここで問題点２つ。
・彼女のハンカチが清潔だったかどうか→バイ菌に感染したら春海に危険が。
・健康状態を把握していない他人の血を拭く、またはあとでそれを洗濯すること→春海が感染症にかかっていたらお友達とその家族に危険が。

ここら辺が難しいんですよ。
彼女のやさしさを足蹴にするようなことはしたくないんだけど、アキバの事件からもわかるように、「血」っておそろしい。
春海には、本当は「怪我した子がいたら助けてあげて」と教えたいのですが、
「お友達が怪我をしていたら、とりあえず、先生に知らせなさい。自分でその子を助けようとして血とか触ったらいかんよ」
と教えてあります。
彼女のハンカチはわたしが無理にでも奪い取って家で洗うべきでしたね・・・・。いまのところ、春海の血液に感染症はありませんが。

昨日は、お友達の△ちゃんがハンカチを持っていなかったから貸してあげた、と嬉しそうに言ってきたのですが、やはり、
「ハンカチの貸し借りは禁止」
と言わざるを得ませんでした。これから食中毒の季節だし、うつされても嫌だし、こっちがうつしても嫌だし。

春海、よく足の裏に水イボができます（春海は「たんこぶ」と呼んでいます）。
たぶん、プールに行くからでしょうね。春海が裸足になるのはプールぐらいです。
人にうつるとか増えるとか聞いているので、見つけたらすぐに皮膚科に連れて行って薬品で殺してもらっています。

先日も皮膚科に行って、焼いてもらいました。とっても痛いらしく、医者の前に座るまでは平気なのですが、薬品が入っている紙コップと綿棒が出てくると爆泣きします。
帰り道、もう一つ残っているから、もう一度行かないといけない旨話しました。
春海は行きたくないと言ったのですが、
「もうすぐ学校のプールが始まるやろう。それまでに治しておかないとお友達にうつるよ、いいの？」
と聞いたら、いやだ、と。それはわかっているみたい。
「はーちゃんも、だれかのがうつったのかなあ？」
「そうだよ。プールでだれかのがうつったんだと思うよ」
「じゃあ、最初にたんこぶになった人はどうやってなったんだろう？」
「うっ・・・・！（絶句）」
最近、たまにママが困るような質問があります。
だれか、人類史上初めて水イボになった人のことをご存じありませんか？